母の頬に触れていたい

2011年に脳腫瘍を患い、2020年5月現在、自分で喋ることもできない母が眠る前に頬に触れてハグする息子の日記。

母の癲癇(てんかん)、無呼吸症候群について

母はイーケプラという癲癇の薬を飲んでいる。

 

 

脳腫瘍の患者にとって癲癇は多いみたいで、何度か癲癇の発作が起きて救急車のお世話になったことがある。

 

 

特に疲れてたり、睡眠の質が悪い時に発生することが多いよう。

 

 

去年、2019年のいつだったか2ヶ月ほど母の反応が極端に悪くなったことがあった。

 

 

 

その時にかかりつけのお医者さんも「覚悟しておいてください」といった。

 

 

 

家族全員覚悟をしていたけれど、母は今その頃より元気だ。

 

 

ではどうやって、元気になったのか。

 

 

きっかけは兄だった。

 

 

余談だけれど、僕の兄はいわゆる秀才で物事をしっかり調べる。

何か一つ買うのでもあらゆる方面で比較し安くいいものを買う。

 

 

僕はすぐ飛びついて損をするタイプのバカ。つまり真逆。

 

 

 

話は戻るけれど、兄はこう考えた

 

 

「先生はああいっているけれど、反応が悪くなる以前と比べて現状、腫瘍の影が大きくなっていない。では他に原因があるのでは?」

 

 

そこから数日兄は母のベッドの横で眠り母をよく観察し、あることに気づいた。

 

 

いびきが鳴るそしてその後、数十秒もの間呼吸が止まってる。

 

 

おかんは、無呼吸症候群の疑いがある。

 

 

そう考えた兄はすぐに呼吸器科の先生に相談した(その時僕も一緒にいった)

 

 

呼吸器科の先生は言い方がちょっと悪いけれど、感じが悪かった。

 

 

「腫瘍が原因の無呼吸であれば、何もできることはないですよ?」

 

 

兄「腫瘍は大きくなっていないので腫瘍は関連のない無呼吸症候群じゃないかなと考えているのですが・・・」

 

 

先生はめんどくせ〜なコイツ。というような感じで別の病院の呼吸器科の先生へ紹介状を書いてくれた。

 

 

その紹介してもらった先の先生が本当にすごくやさしい方で、親身になって相談にのってくれた。

 

 

僕も兄もその先生が好きだが、おそらく母も好きだと思う。

 

 

そしてその先生の病院で無呼吸症候群の検査を受けるため一泊することになり、結果重度の無呼吸症候群だということになった。

 

 

つまり母の反応の悪さは無呼吸症候群による睡眠の質の悪化が原因だったのだ。

 

 

医大の先生たちですら気づかなかった問題を兄が原因を突き止めたのは本当にすごい。

あの時兄貴が気づかなければ母はどうなっていたことか。

 

 

その診断結果を元に母は今、寝る時には必ずCPAPシーパップ)というものを利用している。

 

 

シーパップが少し外れていたり、すると翌朝はやはりしんどそう。

 

もし、脳腫瘍で苦しんでいるご家族がいらっしゃる方、腫瘍が大きくなっていないけれど常時しんどそうで、反応が悪い場合、睡眠時の無呼吸がないか見てあげてください。

 

 

この話がすべての脳腫瘍の患者さんに当てはまるとは思わないけれど、少しはお役に経てば嬉しい。